農業のセラミック水とは?活水器・栽培資材の種類と効果の根拠、選び方を整理

セラミック水は、セラミックスや鉱石を詰めた装置に水を通す、またはセラミック資材を水や培地に使うことで得られるとされる水を指します。発芽の促進、糖度の向上、配管の目詰まり防止などの効果がうたわれていますが、公的機関が効果を確認した資料は多くありません。この記事では、仕組みの考え方、効果の根拠、栽培システムや資材、製品の種類、導入事例、選び方を、確認できた内容と確認できなかった内容を分けて整理します。

目次

農業におけるセラミック水(機能性セラミックス)とは?基本的な仕組みと水質改善のメカニズム

セラミック水という言葉に、法令や公的な規格上の定義はありません。一般には、天然鉱石や粘土を焼成した機能性セラミックスに水を接触させて、水の性質を変える、または水質を整えるとされるものを指して使われます。ここでは、セラミックスによる水の改質の考え方、吸着や遠赤外線などメーカーが挙げる作用、配管のスケールや藻の抑制について、確認できた根拠とできなかった根拠を分けて説明します。

機能性セラミックス(天然素材・EM・鉱石等)による農業用水の改質・浄化原理

国土交通省の資料は、活水器を「ステンレス製容器内にセラミックを充填したものなど」があり、「水道水を変質させないことを条件とした給水用具」と位置づけています。つまり、給水用具としての分類は、水質を良くする性能を保証するものではなく、水道水を悪くしないことを前提にしています。

素材はさまざまです。EMセラミックスは、粘土や鉱物に有用微生物群(EM)を練り込んで焼成したセラミックスと販売ページで説明されています。銀イオンを含ませたセラミックボール、天然鉱石、特殊なガラス素材を使う製品もあります。メーカーは「水を通すだけで活性水に変わる」と説明しますが、水のどの性質がどう変わるのかを第三者が統一した方法で測った資料は、今回の調べでは確認できませんでした。以下の記述は、メーカーが説明する仕組みと、確認できた事実を区別して読んでください。

水分子の活性化・遠赤外線・還元作用と不純物(塩素・リン等)の吸着・除去効果

メーカーが挙げる作用は大きく三つあります。多孔質の表面に不純物が吸着する作用、遠赤外線などによって水分子が活性化するという作用、水の還元性が高まるという作用です。

このうち、事業者が測定値を示している例として、バイオグラス活水器を扱う日本・環境の説明があります。同社は、処理水は未処理水に比べて酸化還元電位と表面張力が下がり、pHが上がるとしています。ただし、これらの変化が作物の生育にどうつながるのかを、独立した研究機関が一貫して確認した結果は多くありません。

塩素やリンの吸着・除去については、セラミック式の活水器で除去性能を測った公的な試験結果を確認できませんでした。国民生活センターが2008年に公表したテストは磁気式の活水器が対象で、トリハロメタンや残留塩素の量が取り付けの前後でほとんど変わらなかったと報じられています。セラミック式にこの結果をそのまま当てはめることはできませんが、除去効果を前提に導入することも避けるべきです。遠赤外線による水の活性化についても、今回確認できた範囲では、科学的に実証した資料は見つかっていません。

水質改善がもたらす効果:配管のスケール(目詰まり)・赤サビ・藻の発生防止

点滴チューブや散水パイプの目詰まりは、実際に農業現場で起こる問題です。JA全農の点滴灌水キットのQ&Aは、フィルターを通った後に固まる鉄分やカルシウム分、チューブ内で増える藻類が目詰まりの原因になり得ると説明しています。

セラミック資材でこれらを防げるかどうかについては、独立した試験データを今回確認できませんでした。見出しにある臭気や菌の抑制、水槽や水路の藻の発生防止も、同様に根拠を確認できていません。原因が鉄なのか、カルシウムなのか、藻類なのかで有効な対策は異なります。除鉄装置、サンドフィルター、遮光といった原因別の対策を先に検討し、セラミック資材は補助的に試す位置づけが現実的です。

農業用セラミック水(活水器)を導入する5つの主な効果とメリット

セラミック水の効果として挙げられるのは、発芽と発根、品質と収量、根腐れと病害、資材コスト、鮮度保持の五つです。これらの多くは、メーカーが自社の試験や利用者の声をもとに説明している内容です。確認できた根拠は限られており、東京都が2005年に活水器の表示の根拠を調べた際は、植物の生育が早まるといった宣伝について、客観的な根拠が得られなかったと紹介されています(二次情報のため、原文の確認が必要です)。ここでは、各項目で確認できた情報と、確認できなかった点を分けて説明します。

① 種子の発芽促進・強固な発根(根張り強化)と成育スピードの向上

日本・環境は、バイオグラスを入れた容器と入れない容器でヒヤシンスの球根を比べ、バイオグラス側のほうが根の出現が早く、根が細かく多かったと紹介しています。これは同社が公表する比較試験で、試験の条件や繰り返しの数、統計処理は、今回確認できた範囲では示されていません。

種子の発芽率が上がるか、初期の根張りが強くなるかを、公的機関が確認した資料は見つかっていません。「大幅に促進する」という表現は、現時点では裏づけを確認できないため、事業者の説明として受け止めてください。確かめるには、同じ種子を同じ条件で処理区と対照区に分けて、発芽率と根の長さを記録する方法が有効です。

② 作物の品質向上・高糖度化・大玉化と収穫量の増加

トマト、桃、蜜柑、柿といった果実の大玉化、糖度の向上、増収については、メーカーが生産者の声や自社の事例として紹介している例があります。たとえば、日本・環境は、イチゴ「あまおう」の栽培農家で収穫量が増え、苗の根張りが良くなったと紹介しています。

一方、これらを第三者が条件をそろえて比べた試験は、今回確認できませんでした。果実の糖度は、品種、着果量、日照、水管理、施肥で大きく変わります。装置の導入と同じ時期に他の管理も変えていると、どの要因が効いたのかを切り分けられません。導入の効果を判断するには、他の管理を変えずに、1作以上は記録を残す必要があります。

③ 根腐れ防止と水質浄化・土壌微生物の活性化による病害予防

養液栽培や水耕栽培での根腐れは、主に水温の上昇、溶存酸素の不足、病原菌の混入などで起こります。セラミックや銀イオンを使った資材で水の汚れや菌の増殖を抑えられるという説明はありますが、栽培用の養液で根腐れ病の発生が減ったことを示す試験データは、今回確認できませんでした。

土壌微生物の活性化についても、セラミック水で微生物のどの種類がどの程度増えるのかを示した第三者のデータは見つかっていません。病害の管理は、総合防除(IPM)の考え方に沿って、耕種的、物理的、生物的、化学的な手段を組み合わせて行うのが基本です。セラミック水は、補助的な手段として試す位置づけにとどめるのが妥当です。

④ 肥料や農薬の吸収効率向上による資材コスト削減(減農薬・減肥栽培)

水の「分散性」や「浸透力」が高まるので少ない肥料や農薬でも効果が得られるという説明は、活水器のメーカーの紹介に広く見られます。しかし、肥料や農薬を減らした条件で、収量や防除効果が維持されたことを示す第三者の試験は、今回確認できませんでした。

農薬については、登録された使用方法と使用量を守る必要があります。水を改質したことを理由に農薬の使用量を減らすと、防除効果が不足して、被害が広がるおそれがあります。減農薬や減肥を目指す場合は、まず土壌診断や葉の診断で必要な量を見直し、少量の試験区で比べながら進めてください。

⑤ 作物の抗酸化力強化・鮮度保持効果と収益性の改善

収穫物の抗酸化活性が高まる、収穫後の傷みや劣化が遅れるという効果についても、公的機関の試験は確認できませんでした。A品率の向上や収益の拡大は、生産者の経験談として紹介されることがあります。

収益性を判断するには、導入前後で同じ指標を記録して比較することが必要です。たとえば、収量、規格別の出荷割合、廃棄率、日持ち日数を、導入前の2作と導入後の2作で並べて確認します。装置の価格、交換部品、手間を含めた総費用と比べて、利益が増えたかどうかを確かめてください。

セラミックを活用した栽培システムと園芸・土壌保水資材

セラミックは、水を改質する装置のほかに、栽培の資材としても使われています。多孔質のセラミックを培地や支持体に使い、水と養分を根に届ける栽培システムや、土壌改良のための保水用セラミック用土が代表例です。ここでは、セラミックを使った栽培システム、室内栽培や農福連携での使い方、観葉植物や園芸用の焼成セラミック用土を取り上げます。これらは「水の性質を変える」装置とは別の仕組みで、効果の考え方も異なります。

セラミック野菜栽培システム(セラ・ファーム等):毛細管現象を活用したポンプ不要の水耕栽培

セラ・ファームは、株式会社GCJが開発・販売するセラミック野菜栽培で、同社は、セラミックを利用した独自の栽培法で、培地を使わないため廃棄物が出ず、セラミックは再使用できると説明しています。同社は、水耕栽培では難しかった根菜の栽培を可能にする「気相栽培」の開発にも取り組んでいます。

見出しにある「毛細管現象を活用したポンプ不要」という仕組みについては、GCJの公開資料から確認できませんでした。多孔質のセラミックが毛細管現象で水を吸い上げやすいことは一般に知られており、観葉植物用のセラミス(後述)でも、水を張った皿に鉢を置くと1日で30〜40cmほど水を吸い上げるという生産者の観察があります。しかし、セラ・ファームが同じ原理で作られているかどうかは、確認できていません。仕組み、設備の仕様、価格は、GCJに問い合わせて確認してください。

室内栽培・クリーン農業・農福連携への適応とマニュアル化栽培

培地に土を使わない室内の水耕栽培は、天候や季節の影響を受けにくく、清潔な環境で作業できる点から、福祉分野でも導入されています。たとえば、総務省の資料では、障がい者の就農を視野に、福祉施設など中規模な場所での水耕栽培と施設間の連携をIoT技術で実現する研究開発が紹介されています。山形県や滋賀県でも、就労継続支援B型の事業所が水耕栽培に取り組む例があります。

ただし、これらの事例は水耕栽培全般のもので、セラ・ファームが農福連携で使われているかどうかは、今回確認できませんでした。作業の簡略化やマニュアル化の程度は、栽培作物や設備によって変わります。導入を考える場合は、作業手順書の有無、研修の内容、販路まで含めて確認することをお勧めします。

保水セラミックス・セラミス(ハイドロカルチャー):保水性・通気性の改善と水やり省力化

セラミスは、粘土を原料にした焼成の多孔質の用土で、室内園芸用として販売されています。観葉植物の生産者の説明では、粒の内部に水を保ち、粒と粒の間の余分な水は下に流れるため、土より水管理がしやすく、虫が出にくいとされています。同じ説明は、ハイドロカルチャーでも虫を完全に抑えることはできないこと、土に比べて成長が遅くなること、価格が高くなること、粒が細かいため鉢の穴から流れ出る場合があることも、挙げています。

この資料は観葉植物の鉢植えが対象で、露地や施設での野菜栽培に使った試験ではありません。土壌の保水性、通気性、保肥力を高める効果を農地規模で確かめた資料は、今回確認できませんでした。また、「虫の発生を防ぐ」という説明は、「出にくい」という程度に受け止めるのが適切です。

農業用セラミック活水器・資材の種類と主要製品・技術

農業向けのセラミック系の製品は、水を通す装置タイプ、土壌や水に入れる資材タイプ、水質保全のためのボールタイプに大別できます。ここでは、公開情報を確認できた範囲で、各タイプの特徴と注意点を整理します。製品の効果の説明は、いずれもメーカーが示すものであり、仕様や価格を確認できなかった製品については、その旨を記載しています。

農業用活水器・水質改善装置(バイオグラス®・新ん泉・ナノビートウォーター等)

バイオグラスは、日本・環境が開発した素材です。同社は、水に溶け出すFe2+、K+、H+などの還元性を持つカチオンイオンが生育に影響を与えるとしています。電源を使わず、給水管に取り付けて使う装置です。

新ん泉とナノビートウォーターについては、製造元や仕様、農業での効果を示す資料を、今回の調べでは確認できませんでした。そのため、本稿では具体的な性能や価格を記載していません。導入を検討する場合は、製造元の公式資料で、素材、処理できる流量、交換や洗浄の目安、試験データの内容を確認してください。電源不要で設置が簡単な点は共通の利点ですが、水質や流量によって効果が変わる可能性があります。

EMセラミックス(パウダー・堅焼パイプ・マルチプレート)の活用と効果

EMセラミックスは、粘土や鉱物にEM(有用微生物群)を練り込んで焼成したセラミックスで、パウダー状のものは土壌への添加、パイプ状のものは水質改善の用途が紹介されています。パイプ状は表面積が大きいため、水質改善が期待できるとされています。

注意したい点が二つあります。一つ目は、焼成した後のセラミックスには、生きた微生物は残らないと考えられることです(筆者の推測で、メーカーの説明ではありません)。メーカーの「微生物の波動や成分を保持する」という説明は、科学的に確認された機序とはいえません。二つ目は、EM自体の効果の評価が分野によって分かれている点です。「マルチプレート」という製品については、今回の調べでは該当する情報を確認できませんでした。EMセラミックスの農業での試験結果も確認できていないため、効果は試験区で確かめる必要があります。

銀イオン・鉱石系セラミックスボール(みずの精等)による抗菌・殺菌処理

銀イオンを含ませたセラミックボールは、水槽や貯水タンクに入れて、水の劣化を遅らせるという目的で販売されています。みずの精は日研株式会社の浄水セラミックボールとして掲載されていますが、銀イオンの含有量や抗菌性能、農業での用途は、今回確認できませんでした。

銀による抗菌の研究としては、セラミックのフィルターに銀のナノ粒子を担持させた飲料水の浄化の研究があり、阻害帯が約18mmだったと報告されています。この研究は飲料水が対象で、農業用水には当てはまりません。農業用水や養液に銀イオンを使う場合は、銀の溶け出す量が作物の根に影響しないか、水耕の養液成分と反応しないかを、事前に確認する必要があります。なお、これらは水質の保全を目的とした資材で、農薬の代わりとして使えるものではありません。

【作物別・分野別】セラミック水の導入事例と活用実績

導入事例として紹介されているのは、野菜やキノコ、花卉、畜産・水産などです。多くは事業者が公開する比較実験や利用者の声で、第三者が条件をそろえて検証した報告は、今回確認できませんでした。ここでは、アウトラインにある事例のうち、根拠を確認できたものとできなかったものを分けて示します。数値だけを見て期待せず、条件を確認してください。

施設園芸・野菜(トマト・葉物野菜・キノコ等)での育成促進・増収事例

アウトラインにある「キノコ類で収穫期間が平均2.5日短縮し、収量が1.8倍になった」という実績について、出典となる資料を、今回の検索では確認できませんでした。チンゲン菜、空芯菜、サラダ菜の成長比較の実験も、同様に確認できていません。これらは事業者の紹介資料にある数値の可能性がありますが、試験の条件(水の種類、繰り返しの数、比較の方法)が分からないため、本稿では事実として扱いません。

確認できた施設園芸の事例は、日本・環境が紹介するイチゴ「あまおう」の栽培農家の事例で、収穫量が増え、苗の根張りが良くなったとされています。これは同社の紹介で、第三者の検証ではありません。キノコの栽培では水分率が収量に影響することが知られているため、水の改質よりも、まず水分管理の見直しが優先されます。

花卉・観葉植物(ヒヤシンス等)における発芽・発根試験と鮮度維持

ヒヤシンスの試験は、日本・環境が、バイオグラスを入れた容器のほうが根の出現が早く、根が細かく多かったと紹介しているものです。見出しにある「長期間にわたる美しい開花保持」と、発芽率の比較結果については、確認できた資料に記載がありませんでした。

ヒヤシンスの水栽培は、球根の状態、水温、置き場所によって根の出方が変わります。タキイ種苗は、根の長さの3分の2ぐらいが常に水に浸るように管理するよう案内しており、水位の違いだけでも結果に影響します。比較試験を見るときは、球根の大きさや水位がそろっているかを確認してください。

畜産・水産養殖・環境保全(水質浄化)など他分野への応用展開

畜産の飲用水の改善、水産養殖での水質の安定、工場排水の処理や環境保護への活用は、活水器やセラミック資材のメーカーが紹介する用途です。今回の調べでは、これらの分野での効果を第三者が検証した資料を確認できませんでした。

注意が必要なのは、飲用水に使う場合です。国土交通省の資料が示すとおり、活水器は水道水を変質させないことを条件とする給水用具で、水質を良くすることを保証するものではありません。家畜や魚に使う場合は、銀などの溶出物が健康に影響しないかも含めて、メーカーに成分と試験データを確認してください。効果を前提にせず、飲水量や成長、健康状態を記録して慎重に進めることをお勧めします。

農業用セラミック水処理システム・資材の選び方と導入ステップ

セラミック水の導入は、効果をうたう言葉だけで選ぶと失敗しやすい分野です。まず自分の水の課題を明らかにし、栽培の形態に合う製品のタイプを選び、費用と維持の手間を比べるという順序で進めると、判断しやすくなります。価格や保証、効果の検証方法はメーカーによって異なるため、見積もりの段階で書面で確認しておくと安心です。ここでは、三つのステップに分けて、確認すべき点を説明します。

STEP 1:自農園の水源(井戸水・地表水・水道水)と解決したい水質課題の明確化

最初に、水源と水質を調べます。井戸水や地下水は鉄やカルシウムを多く含むことがあり、河川水やため池の水は藻類や浮遊物が多くなります。水道水は残留塩素を含みます。

水質の分析で、硬度、鉄、マンガン、pH、EC(電気伝導度)を確認し、目詰まりや根腐れの原因を特定してください。目詰まりの原因がJA全農の説明にあるような鉄、カルシウム、藻類であれば、除鉄、ろ過、遮光といった原因別の対策が先です。課題が明確でないまま導入すると、効果があったかどうかを判断できません。

STEP 2:栽培形態(土耕・水耕・施設園芸・鉢植え)に合わせた装置・資材の選定

栽培の形態で、選ぶ製品のタイプが変わります。土耕や点滴灌水では配管に取り付ける活水器、水耕栽培では養液タンクに入れるボールや専用の栽培システム、鉢植えや園芸ではセラミス型の焼成用土が候補になります。

配管取り付け型は、配管径、流量、水圧に適合するかをメーカーに確認してください。養液栽培では、セラミックから溶け出す成分が培養液の組成に影響しないかも事前に確認が必要です。観葉植物用の用土は、野菜の圃場用に設計されたものではないため、用途が合うかどうかを確かめてください。

STEP 3:初期費用(導入コスト)とメンテナンス性(電源不要・耐久性等)の比較評価

価格や耐久性は、今回確認できた資料では具体的な数値を得られませんでした。GCJの出展資料でも、価格帯や納期は「お問い合わせください」とされています。見積もりでは、本体の価格、取り付け工事、交換部品、素材の寿命、洗浄の方法を確認してください。

電源不要のタイプは電気代がかかりませんが、素材の劣化や汚れの付着で性能が落ちる場合もあります。交換の目安を示している製品かどうかも、選ぶときの判断材料になります。効果の確認は、メーカー任せにせず、処理区と対照区をつくって、発芽率、収量、糖度、点滴の吐出量を2作以上記録する方法をお勧めします。

まとめ

農業のセラミック水は、定義が定まっておらず、活水器、EMセラミックス、銀イオンのボール、セラミックを使う栽培システム、保水用の焼成用土といった、仕組みの異なる製品の総称として使われています。給水用具としての活水器は水道水を変質させないことが条件で、水質を良くする性能を保証するものではありません。発芽の促進、糖度の向上、減肥、鮮度保持などの効果は、事業者の説明や事例が中心で、第三者が検証した資料は今回確認できませんでした。

導入するなら、まず水質を分析して課題を特定し、除鉄やろ過で解決できないかを先に検討してください。そのうえで試す場合は、処理区と対照区を設けて、2作以上の記録で効果を確かめます。セラミックを栽培資材として使う場合は、効果の有無より、水管理の手間、費用、作物への適合が目的に合うかを基準に選ぶのが現実的です。

参考文献

この記事を書いた人:

精密農業編集部

運営:
株式会社ARIJICS(監修:有路友一) 
https://arijics.com/company/founder/

精密農業編集部は、農業の現場で起きる「うまくいかない」「判断に迷う」といった状況に対して、原因や条件を整理し、考え直すための材料をまとめています。

農家の方が自分の圃場や条件に照らして判断できるよう、事実・前提条件・注意点を中心に情報を構成しています。

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